個人的な偏りに満ちた観劇記を中心とした私的日常雑記です。「俳優 畠中洋さん」を熱烈応援中〜!
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4/4「くろねこちゃんとベージュねこちゃん」
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    「くろねこちゃんとベージュねこちゃん」

     2012年4月4日(水)19:30開演(100分 休憩なし)
    アトリエ春風舎  同行者: なし

    <作・演出> 谷賢一

    <出演者>
    母・よし子/大原研二
    父・ゆき男/塚越健一
    息子・けん太/東谷英人
    娘・とも美/若林えり
    お手伝い・高梨/佐野功
    けん太の妻・まち子/堀奈津美
    猫の黒っぽい方/百花亜希
    猫の茶っぽい方/なかむら凛

    今更だけど、これは「一言感想」じゃ無理なので、別枠宣言をした分の感想。



    DULL-COLORED POPは昨年 『Caesiumberry Jam』  を見てめっちゃ衝撃を受けたので、新作を待っていた〜! 
    そもそも『Caesiumberry Jam』を見に行ったきっかけは箱庭円舞曲の井上さんが客演していたからなんだけど、昨年の7〜9月の私の観劇実績の中で完成度ピカイチだと思った作品。(でもブログ休眠中で感想は書いてない…) 
    その待っていた新作、なんと公演期間がジキル&ハイドとモロかぶり…がーん!行かれない〜( ̄◇ ̄;)と思ったら地方を回って4月に凱旋公演があるとわかりホッ。 
    しかも全日アフタートーク付で、チケット予約開始の時点でゲストまで確定して発表しているという…これかなり凄いよね? こんなに計画性のある運営ができる劇団って、それだけで期待できるってものでしょう。 
    チケットの売れ行き見ながら後出しジャンケンばかりしている某大手プロ!ちょっとは見習えば?(笑)

    さて当日。 劇場は有楽町線小竹向原。 まさに帰り道。 しかも開演19時半。 ありがたやありがたや。 

    客席に入ったらいきなりネコのお茶会に誘われ、これっていったいどんな作品?と一抹の不安を感じたものの、いやー、面白かった! 

    舞台は、父親が亡くなってお葬式が終わった直後の、混乱を取り繕って表面的な平和を保つ居間。 あーなんかわかる。我が家も父が亡くなった時はこんな雰囲気あったよねえ。だってほとんど結婚披露宴なみの手配を半日ぐらいで全部決めて、あっちこっち連絡して弔問に応えて礼服用意して…睡眠不足なのに興奮して眠れないし、悲しんでいる暇なんかなかった。
    大切なことを決めてはいけない心理状況の時、たくさん決めなければならないことがある。それもシビアに。 父が永遠に不在になってしまったことへの現実感が薄いが故に、悲しむべき家族が全員妙にハイになっている、みたいな非日常感。 なんかその当時の記憶がどっと甦ってきた。 もう8年も前なのに…あらら、なんだか変な感慨にまで浸ってしまった。

    お芝居ではとにかくお母さんがうざい!「家庭」に属するものを自分の支配下に置くことでしか自分の存在意義が見出せない。こんなにやってあげてるじゃない!愛してあげてるじゃない!と迫ってくるモンスター。恐いぐらいリアル。

    あのムスメをしばきたい!いつまで甘えてるのか?だったら家を出て自立すればいい。でもそんな態度になるのも理解できちゃう母親の過干渉、愛と言う名の押し付けでスポイルされてきた日々の記憶。
    この甘ちゃんのムスコにも蹴り入れたい!
    結局自分が面倒から逃げてきたツケがまわって自分を追い込んでるんだよおとーさん、とか、いろんな感情を掻き立てられながらの100分。

    お芝居って、登場人物に何の共感も持てないけど面白いと感じるもの、特定の誰かに感情移入して面白いと感じるもの、色々なパターンがある。
    この作品は、「感情移入」ともちょっと違う。
    彼らの嫌な面、腹が立つ面に関して「いるいる!こういうヤツ」と思い当たり、舞台の世界が自分にリンクしてくる、という感覚かな。
    だから全部の登場人物の感情をなぞっちゃうので、めっちゃ疲れた。そんな自分の反応に自分で驚きながら見ていた部分もある。

    例えばこの母親の性格は私の母とは全く違う。 それなのに不思議と何かがかぶる。息子との関係もそう。母と弟の関係とどこか似ている。
    全然違うのに共通項として存在する「あるある感」のリアルさ。「いやなところ」を見て何だか自分の家族とちょっと似ていると思ってしまう居心地の悪さ。
    とにかく心のあっちこっち、ネコに小さく爪を立てられたような、いやーな痛痒い感じがとても素敵な舞台だった。(笑)

    このお芝居、最後が綺麗にまとまりそうになって、ちょっと感動させられながらも「いやいや、まさかこのままで終わるわけないよね?」と思ったら案の定。 
    脚本も演出も役者もすばらしー!!


    アフタートークは、DULL-COLORED POP主宰の谷さんと、ゲストの箱庭円舞曲主宰の古川さん。 
    箱庭円舞曲のファンとしては、これもお目当てでこの日を申し込んだのでじっくり聞かせてもらった。
    古川さんのゆるゆるな感じがこれまた面白く、谷さんの今回の全国ツアーのお話も新鮮!

    質問コーナーでは、せっかくだから手を挙げちゃった。 
    今日のお芝居の中のお母さんを「ありがたい」と思える人と「どうにも我慢できない」と思う人の割合がどれくらいなのか知りたい、と。 
    谷さんの呼びかけでその場でお客さんに挙手してもらったところ、意外と「ありがたい」という人もいて、これまた「ほおおおお」だった。  

    まあそんなこんなでお芝居とアフタートークを楽しみ、ちょっとした自分の疑問も解決(?)し、大満足!
    DULL-COLORED POPは今後絶対はずさないで見に行こうっと!
    Posted by : chawan | 観る | 00:07 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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