個人的な偏りに満ちた観劇記を中心とした私的日常雑記です。「俳優 畠中洋さん」を熱烈応援中〜!
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4/22 エンロン
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    2012年4月22日(土)天王洲 銀河劇場
    同行者: ダンナ

    作:ルーシー・プレブル 
    演出:デヴィッド・グリンドレー 
    翻訳:常田景子  

    <出演>
    市村正親/豊原功補/香寿たつき/たかお鷹/秋山真太郎
    伊礼彼方/植原卓也/末次美沙緒/ちすん/長谷川寧
    林勇輔/古川雄輝/松原剛志/満島真之介/宮下今日子

     
    内容については公式サイトのあらすじ拝借。

    2001年12月、売上高全米第7位、世界第16位の巨大企業が破綻した。規制緩和の波にのりエネルギー業界で大躍進を遂げたエンロン。 
    2001年10月、ウォールストリート・ジャーナル紙がエンロンの不正会計疑惑を報じたことで、株価が大暴落。その後、粉飾会計、不正取引が次々と明るみになり、たった2ヶ月間で破綻に追いやられた。負債総額は160億ドルを超え、当時のアメリカ史上最大の企業破綻となった。 
    エンロンの躍進に人生を賭けるうち、お金に憑かれ、欲望をおさえることのできなくなった3人の男たち。彼らがみた夢の果てに残されたものは――― 


    こんな題材が舞台になるとは!そしてこんなに面白いとは!!
    ミュージカルじゃないのにミュージカル俳優を使うのも納得な演出。 テンポが良く、飽きない。
    市村さんのさすがの存在感。 偏屈だけど頭が良くて、新たなビジネスの可能性を熱く語る姿には「この人について行けば面白いことになりそうだ」という期待感が膨らむ。

    経済的なからくりの説明にはネズミとか恐竜の着ぐるみが登場し、電光掲示板で株価の動きを視覚的にもわかりやすく見せてくれる。 逆に、これからはエンロンが何をする会社になっていくべきなのか、という新しいビジネスモデルの説明はただただ市村さんに暑苦しいまでの「言葉」だけで語らせる。 
    株価が上がり続けるときのディーリングルームの高揚感は、若い俳優たちのギラギラしたダンスでも表現され、なんだかこっちまでぞくぞくした〜。まさにエキサイティング! 

    社長の仕事は、人々のためにエネルギーを供給することではなく、アナリストたちにどれだけ値上がり期待させることができるか、人々に大きなホラを吹くことができるかに変貌していく。でも大きな「ホラ」が大きな「夢」に見えちゃうという、バブルの熱に全員が浮かされていたわけで、彼らだけが悪かったとは思えない。 
    もちろん道徳的に許されないんだけど、法の抜け穴を見つけすり抜けて上り詰めて行くような人間の頭脳とエネルギーはやっぱり人を魅了するんだよね…。 「もう誰にも歯車を止められはしないさ〜♪(←演目違い)」な状態の歯車がやがて食い違い軋みが大きくなって突然崩壊! 
    時代が求め、認めていた時はヒーローでも、夢が醒めてしまえば犯罪者。


    さて、この人達の企業犯罪のおかげで様々な新しい法案、規制が出来て「財務諸表の正確性の担保」のために会社の仕組みがどれだけドラスティックに変わったことか…どれだけのお金と時間を使って対応してきたか…それは自分が身をもって体験してきた。 
    うーん、たぶん2004年〜2010年の私の残業は、90%以上が直接・間接的にこれの絡みで発生した業務と言えるはず。 
    私の仕事の大きな部分を占めてきた、内部統制の効いた業務プロセスの構築とか意識改革とか監査対応とか…全部ここから始まったのよねえ…。 
    にも関わらず、「エンロン」事件そのものについては全く無知だったことにまず自分で愕然。 目の前の仕事だけすればいいってもんじゃないだろう、と今更ながらに自分が恥ずかしくなった。(笑) 

    この事件の教訓を生かすために出来たSOX法の404条にはほんとーーーに大変な負担を強いられたけど、そのおかげで学べたこと、得られたものは沢山あるし(シワも白髪も増えたけど)、たとえイタチごっこのように見えても、自浄作用を繰り返しながらより良い社会を目指すのが人間だ!と思いたい。

    ということで、この舞台のおかげで私はようやく自分がやってきたことのルーツを知ることができたという個人的喜び(?)から、いつもに増して偏った感想になっちゃってると思う。

    Posted by : chawan | 観る | 01:20 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    コメント
    「エンロン」結局諦めました(涙)
    私には縁遠い話と思ったのですが、経済界のウラのカラクリ的なドキュメンタリーは割と好きなのでやっぱり観たかったな。
    諦めてとぼとぼ帰ってきたら「CLUB SEVEN」の先行予約のお知らせが届いてたので「エンロン」用のチケット代は即行き先決定となりました(笑)
    | くるみ | 2012/05/19 11:04 AM |

    くるみさん
    残念でしたね…でもやはり体調回復させるほうが大事ですから!!
    「エンロン」たしか映画もあるはずです。そっちを見た友人はすごく面白かったって言ってましたので、機会があったら探してみてください。
    「CLUB SEVEN」今回吉野さんも出るんですよねー。私も東京で1回行くつもりです!
    | chawan | 2012/05/19 4:46 PM |










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