個人的な偏りに満ちた観劇記を中心とした私的日常雑記です。「俳優 畠中洋さん」を熱烈応援中〜!
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5/25 箱庭円舞曲「どうしても地味」(2回目)
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    箱庭円舞曲 第十八楽章「どうしても地味」


    2012年5月25日(金)19:30開演 下北沢駅前劇場
    自由席  同行者: 友人K

    作:演出 古川貴義

    <出演者>
    原町二朗(兼業 花火職人・地元の区長)/爺隠才蔵
    原町倖代(二朗の妻)/木村祐子
    木村新一(兼業 web・宣伝担当)/須貝英
    木村幹子(新一の妻)/神部アキコ(ぬいぐるみハンター)
    湯川健志(倖代の弟)/磯和武明
    湯川麻乃(健志の妻)/片桐はづき

    山都博士(兼業 運送担当)/小島聰(ブルドッキングヘッドロック)

    恋ヶ窪梢(幹子の異母妹)/菊池明明(ナイロン100℃)

    遠藤雅宗(僧侶)/小野哲史
    似鳥美幸(お寺の居候)/笹野鈴々音



    1回目を見てからちょうど1週間後の再訪。 
    前回は、小さく弾けるはずの仕掛けがあっちこっちにあるのにイマイチ不発弾が混ざってる気がしてたんだけど、今回は客席の笑いが5割増ぐらいになっていた。(当社比)

    人間関係がそれぞれ濃くなっていて、会話の中で流れる空気が違う。緻密に重なる言葉と絶妙・微妙な間のコントラストが強くなった感じ。

    セットは上手寄りにドーンと四角い和室が作ってあって、客席正面と下手の面は素通し。奥と上手の面は障子。
    下手側の素通しの外にはぬれ縁と、石灯籠のある庭が広がっている。
    右手の障子が開くと向こうは廊下。廊下の先は台所やトイレがあるらしい気配。
    奥の障子が開くとその先の玄関が見渡せる。 
    小さな劇場にずいぶん立派なセットで驚いた!しかも 庭の石灯籠の上には雪!泡泡の雪!! だんだん消えちゃうので、話がGWあたりにさしかかるともう目立たない。
    これって先週もあったのかなあ。気付かなかったとしたらなんてマヌケな私。

    この和室、登場人物が定期的に集会する公民館的な一室だったり、誰かの家の茶の間だったりするんだけど、ライトの色味だけで見事な切り替え。部屋の照明の色味だけで、「違う場所」だということをこんなに雄弁に語るとは。うまいなあ。 

    ある田舎で、おっさん二人が日本国産の線香花火を作ろう!と盛り上がる。数年後には、中国産の輸入禁止を追い風に仲間のバックアップもあってそれなりに成功。 
    ところが言い出しっぺで花火職人としても中心人物である二朗がもう線香花火作りから手を引きたいと言い出す。 一緒にやってきた博士は納得がいかず何度も詰め寄るが、はっきりした理由を聞き出すことはできない。 

    …って途中まで書いてみたけど、このお芝居、あらすじを紹介する意味があまりない気がする。
    何か大きな事件が起こるわけではなく(火事にはなったけど)、そこで普通に生活している人達の会話が面白いの! 奥があるような、無いような、いいこと言ってる!と思うと支離滅裂になっていったり。 言いたいこと言えなかったり、言っちゃいけないこと言っちゃったり。
    そんな彼らの自分勝手なテンポがとってもリアルで、田舎の何気ない日常や結構ドロドロの人間関係が浮き上がり、それを観客が頭の中で色々組み立てて想像して、楽しめる。そんなお芝居。 

    登場人物の5人の女性は、見た目が弱そうな順に、実は強かった。(笑) 
    幹子は新一への執着が巨大化しすぎて壊れちゃったけど、でもみんないざとなればどこでも1人でしたたかに生きていけそうなしぶとい生命力がある。

    それに比べて男性陣は何というかそれぞれに喝を入れたくなる。(笑) 
    そこまで人に甘えるなー!って感じ。 
    偏見承知で言うけど、田舎って男が甘やかされてるよね。都会は女を甘やかすけど(ただし若い女性限定)、田舎の男は都会より子供の頃から優遇されてる分、大人になっても甘ちゃん。 お坊さんもいい気になって自分の愛人の性格を読み間違えてあんなことになっちゃうし。 

    うーん、あと個人的にすごく面白いと思ったのが、博士(ヒロシ)のことを二朗は「ハカセ」と呼び、倖代は「ヒロシ」と呼んでたところ。
    途中で倖代と博士の会話から二人の方が二朗より年上だとわかる。 田舎だからきっと小学校からみんなずっと一緒で、漢字を習いたての博士が二朗に「俺のことはヒロシ君じゃなくてハカセって呼べよ」って言ったんじゃないかとか、二朗にしても「ハカセ」と呼ぶと年上のヒロシを呼び捨てにしているよりちょっとだけ敬称っぽくて都合がよかったんじゃないかとか、倖代と博士は高校の同級生で、二朗が後輩で部活はみんな一緒…とか、勝手な想像が膨らむ膨らむ。(笑)こういう仕掛けが好きなんだなあ。
    ヒロシは倖代のことを好きだったみたいだけど、ぴしっと撥ねられて「どうして坊さんはよくて俺はダメなんだ?」って言うのもすごい。「二朗はよくて」じゃないんだ!え?そうなの?そーいうこと?私の聞き間違い?とか妙にあせった。(なぜ私があせる?)
    それからお風呂をのぞいてお坊さんに説教されている新一が、神妙な顔を作らなきゃいけないのに梢のハダカ思い出しているのか…抑えきれない笑みが口の端にかすかに浮かんでいる表情が絶妙でねえ。心底「男って、ばか…」って思わせてくれた。(笑)
    そして今回一番衣装替えの多かった似鳥さん。まさにしたたかな七変化。 さすがに騙されたよ、この人には。
    空気読みたいのに読めない…いや、読みそこなって逆の事しちゃう麻乃ちゃんが何ともいじめたくなるキャラで、最後のブチ切れとのギャップがこれまた最高。
    ま、私の場合はもし麻乃ちゃんみたいにかわいい子が弟の嫁になったらきっと弟そっちのけで仲良くするけどね。

    と、またもやダラダラ意味なく続いて終わらないのでこの辺で。 
    公演台本買っちゃったので今度ゆっくり読もうっと。
    Posted by : chawan | 観る | 23:44 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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